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大腸カメラとは
日本人の大腸がんは急速に増えています。2人に1人はがんになる時代です。その中でも最も罹患数(新たにがんと診断されること)が多いのが大腸がんです(2020年部位別がん罹患数:全国がん登録罹患データ:国立がん研究センター)。がん死亡数も大腸がんは女性で1位です。男性でも2位です(1位=肺がん)。
動物性脂肪や動物性蛋白質(肉、卵、乳製品)の過剰摂取、食物繊維の不足が大腸がん増加の原因といわれています。日本人の古来の魚、野菜、米の食文化が失われ、食事の欧米化が招いた結果です。今後ますますこのトレンドは強まると予想されています。
大腸がんのほとんどは大腸ポリープから生じ、比較的ゆっくり進行します。小さいポリープで見つけて適切に治療すれば、 “予防できる がん” です。前がん病変の大腸ポリープや早期の大腸がんの発見が可能なのは大腸カメラ検査だけなので、定期的に大腸カメラ検査を受けることがとても重要です。
大腸カメラ検査は、事前に下剤を服用して腸をきれいにする必要があります。医師のスキルや検査機器のレベルによっては苦しい検査になることから、苦手意識や不安を持っている方も少なくありません。当院では、大学病院や基幹病院で数多くの内視鏡検査と手術を行ってきた内視鏡専門医が、最新の高機能内視鏡システムを使ってきめ細かく配慮しながら検査を行っています。また、鎮静剤を使用して眠った状態で検査を受けることも可能です。下剤が苦手な方は、胃カメラのあいだに下剤を十二指腸に注入するので、ご自身で下剤を内服しなくて大丈夫です。
富士フイルムフイルム社製の最新内視鏡機種を導入
富士フイルム社が画像と医療の両分野で長く蓄積してきた画像処理技術と光源制御技術などを生かした内視鏡システム機種、『EP-6000システム』を導入しています。ハイビジョン画像でLED光源一体型プロセッサーは、微小な病変の発見をサポートします。

画像強調観察BLI/LCI機能に対応
高出力LEDの発光強度比を制御することで白色光と短波長狭帯域光を生成し、さらに画像処理を行うことで観察に適した画像を作り上げる「Multi-Light Technology」を搭載しています。「BLI(Blue Laser Imaging)」では粘膜表層の微細血管や構造を強調表示でき、「LCI(Linked Color Imaging)」では赤色領域のわずかな色の違いを強調して炎症の診断をサポートします。この観察モードは検査中、簡単に切り替えられるため、微小な病変の正確な観察が可能になり、早期がん発見に大きく役立ちます。


当院の大腸カメラの特徴
特徴1 鎮静剤でウトウトしたリラックス状態で検査を受けられます
苦手意識や不安がある方がストレスなく大腸カメラ検査を受けられるよう、当院では鎮静剤を使ってウトウトした状態で検査を受けていただけるようにしています。意識と体が深くリラックスした状態になって検査自体もスムーズに進むため、時間も短縮されます。初めて検査を受けられる方もぜひお任せください。なお、検査で鎮静剤を用いた場合には、当日の車・バイク・自転車などの運転はできませんのでご注意ください。
特徴2 無送気軸保持短縮法でお体への負担を減らしています
大腸は曲がりくねっていて、その状態は患者様ごとに大きく異なり、また癒着があることも珍しくありません。内視鏡スコープ挿入の際に腸が圧迫されると苦痛を生じるため、当院では大腸を圧迫しない挿入法である無送気軸保持短縮法を用いています。
特徴3 発見した大腸ポリープは検査中に切除可能です
大腸がんのほとんどは、放置された大腸ポリープから発生しています。当院では大腸カメラ検査中に発見した大腸ポリープをその場で内視鏡によって切除して、将来の大腸がん予防につなげています。検査中に切除するため入院の必要なく、その日のうちにご自宅にお帰りいただけます。検査と別日に切除のためのスケジュールを作る必要がなく、事前の食事制限なども1度ですみます。 なお、当院の大腸カメラ検査では、発見したポリープを特殊光や拡大などで観察してその形状や色調、サイズ、微細構造などを詳細に調べ、切除の必要性を判断しています。
特徴4 炭酸ガスで検査中の圧迫感や検査後の膨満感を解消しています
大腸は曲がりくねっているため多くのシワやヒダがあります。そうした部分も見逃さずに観察するため、大腸カメラ検査では大腸を気体で膨らませています。当院では吸収が速くて安全性の高い炭酸ガスを送気することで、検査後のつらいお腹の張りを残しにくくしています。
特徴5 院内で下剤服用することも可能です
腸をきれいにするため、検査前には下剤の服用が必要です。基本的には大腸カメラ検査前の下剤服用はご自宅で行っていただいていますが、下剤服用や、その後に来院いただくための移動が不安という方は少なくありません。当院では、ご希望があれば早めに来院いただいて院内で下剤を服用していただくことも可能です。遠慮なくスタッフにお尋ねください。
特徴6 下剤の飲まない大腸カメラ
下剤は量が多く、味が化学的で決して飲みやすいものではありません。“大腸カメラは受けたいけど、どうしてもあの下剤が、、、”という方におすすめなのが、“下剤を飲まない大腸カメラ”です。大腸カメラは下剤で腸をきれいにしないとできません。自分で大変な下剤を口から飲まなくても、人工的に下剤を腸に注入すれば同じことです。当院では胃カメラと大腸カメラを同時に実施する方でご希望があれば、胃カメラ中に下剤を注入するので、ご自身で下剤を飲まなくても検査ができます。
特徴7 ストレッチャーで寝たままリカバリールームへ移動
検査はストレッチャーに横になって行います。鎮静剤を用いた検査の場合、検査終了後はストレッチャーに横になったままリカバリールームにお運びします。自分で起き上がって移動する必要がないので、楽な姿勢のままゆっくりお休みいただけます。
特徴8 同日に胃カメラと大腸カメラの両検査を受けられます
当院では、胃カメラ検査と大腸カメラ検査の同日検査が可能です。両検査が1日ですむため、事前の食事制限なども1回ですみます。スケジュールやお体の状態によっては同日検査ができない場合もありますので、まずはご相談ください。
特徴9 土曜日、祝日の検査も可能です
平日はなかなかスケジュールが取れない方のために、当院では土曜日、祝日の胃カメラ検査や、大腸カメラとの同日検査も行っています。がんがあった場合も早期発見できればお仕事に影響なく治すことが可能で、お忙しい方には特に内視鏡検査が有効です。
大腸カメラ検査の流れ
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Step 1 前日
21時までに夕食をすませます。軽めの食事か、検査食を夕食として食べます。水分補給は、水、お茶、スポーツドリンクを検査1時間前まで可で。 就寝前に錠剤の下剤を服用します。糖尿病薬や抗血栓 薬など休薬する必要がある場合もあるため、普段、お薬を服用されている方は必ず事前診療で医師にご相談ください。
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Step 2 当日朝
検査6時間前に下剤服用を開始します。大量の水にお渡しした下剤を溶かして、少しずつ服用して大腸をきれいにします。下剤の服用やその後の移動に不安がある場合には、早めに来院いただいて院内で下剤を服用することも可能です。遠慮なくご相談ください。なお、当日朝は胃腸薬、坐薬、痔の軟膏などは使用しないでください。水などによる水分補給は可能ですが、食事は検査終了まで禁止です。
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Step 3 来院
ご自宅で下剤を服用して腸内をきれいにした場合は、予約時間の30分前にお越しください。問診や確認、検査着への着替え、静脈への鎮静剤投与などの準備を行います。
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Step 4 大腸カメラ検査
ストレッチャーに横になったまま検査室にお運びします。ウトウトしたリラックス状態で検査を行います。大腸ポリープが発見された場合には、その場で切除する日帰り手術が可能です。切除や組織採取の有無などで多少時間は異なりますが、一般的に30分程度で検査が終了します。
検査終了後はストレッチャーに横になったままリカバリールームにお運びしますので、リラックスしてお過ごしください。検査中の大腸ポリープ切除
検査中に発見された大腸ポリープは、その場で切除する日帰り手術が可能です。ポリープ切除で痛みを感じることはありません。なお、切除したポリープは状態により病理検査を行うことがあります。
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Step 5 結果説明
お休みいただいた後に、検査を行った医師が検査画像を用いてわかりやすくご説明します。ポリープ切除を行った場合には、注意点などもお伝えしています。また、採取したポリープや組織の病理検査を行う場合は、結果が約2週間後に出るので、後日ご来院いただいて結果をご説明いたします。
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Step 6 ポリープ切除後の注意と制限
当日の夕食は腸に負担をかけないよう、消化のよいものにしてください。飲酒、喫煙は禁止、入浴も控えてください。軽くシャワーを浴びる程度でしたら構いません。また、術後の出血を防ぐために、1週間程度は腹圧がかかる運動や動作を控えます。
検査費用
※組織検査やポリープ切除は、部位の数により費用が変わります。
※胃カメラ大腸カメラ同時、下剤を飲まない大腸カメラは胃カメラの費用が加算されます。
※下剤を飲まない大腸カメラの胃カメラが保険適応外の場合、胃カメラ自己負担分(19,800円)が必要になります。