- 2025年12月11日
- 2025年12月12日
AGA外来
AGA(男性型脱毛症)は、思春期以降に始まって徐々に進行する、男性では最もよく見られる脱毛症です。進行性の脱毛症であり、何もせずに放っておくと、毛髪の数は次第に減っていきますので、早めのケアが大切です。
ザガーロ(デュタステリド)
脱毛作用の強い男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)を生成する5α還元酵素のⅠ型・II型両方の働きを抑えます。男性型脱毛症の主な原因である DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し、高い効果が期待できます。厚生労働省に承認されたAGA治療薬です。デュタステリドは後述のフィナステリドと比べて、2部位で男性ホルモンの生成をブロックするので、より効果が強く(特に前頭部)、また副作用も強いといわれています。
【リスク・副作用】
精子減少、肝機能障害、勃起不全(ED)、リビドー(性欲)減退
以下の方は内服できません:
■ザガーロに含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人
■女性
■小児
■肝臓に重度の障害がある人
プロペシア(フィナステリド)
脱毛作用の強い男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)を生成する還元酵素II型5α還元酵素の働きを抑制して発毛を促進し、毛根を深く、髪を太くしてくれます。こちらも厚生労働省に承認されたAGA治療薬です。
フィナステリドを毎日1錠半年間内服し、半年間で効果が見られた方にはさらに5年間程継続して服用いただくことで90%以上の方にAGAの症状改善がみられます。AGAの進行度合いや年齢、体質などによって効果が実感できるまでの期間は変わってきますので、根気よく治療を続けことが重要です。
【リスク・副作用】
精子減少、肝機能障害、勃起不全(ED)、リビドー(性欲)減退
以下の方は内服できません:
■プロペシアに含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人
■女性
■小児
■肝臓に重度の障害がある人
アルダクトン(スピロノラクトン)
女性の脱毛症では、髪の分け目が目立って見えるような髪全体が薄くなるタイプが多いのが特徴です。これには女性ホルモンが大きく関係しています。女性ホルモン量の変動により、毛周期の『休止期』の期間が長くなるために、髪の本数自体が減少することで薄毛となります。
アルダクトン(スピロノラクトン)は男性ホルモンを抑えることにより、女性ホルモン減少を原因とする女性の薄毛、抜け毛に効果的です。また、男性ホルモンを抑えることから、ニキビの予防効果もあります。
【リスク・副作用】
顔面等のむくみ、多毛、血圧低下、高カリウム血症
以下の方は内服できません:
■高カリウム血症のある方
■無尿または急性腎不全の方
■アジソン病(副腎皮質機能低下症)の方
| ザガーロ デュタステリド | プロペシア フィナステリド | アルダクトン スピロノラクトン |
| 効果 | ||
| 薄毛抜毛予防 フィナステリドの1.6倍 前頭部に効果 副作用はフィナステリドより強い | 薄毛抜毛予防 | 女性の発毛・育毛 |
| 効き始める時期 | ||
| 1-3ヶ月 | 1-3ヶ月 | 3-6ヶ月 |
| 副作用 | ||
| 精子減少、肝機能障害、勃起不全、性欲減退 | 精子減少、肝機能障害、勃起不全、性欲減退 | むくみ、多毛、血圧低下、痒み、発疹 |
| 治療費用 | ||
| デュタステリド 0.5mg 1日1回1錠 30錠 4,700円 | フィナステリド 0.2mg/1mg 1日1回1錠 28錠 4,400円 | アルダクトンA 25mg 1日1回1錠 30錠 3,300円 |

診療の流れ
まず、症状・生活習慣をヒアリングします。必要に応じて、肝機能や性線機能を血液検査でリスク確認します。薬の種類・使用方法・費用をご案内し治療法を提案します。処方薬による治療スタートし、定期診察で効果や副作用を確認します。効果を実感できるまで平均6か月程度は必要です。自由診療のため薬剤や検査は自己負担となります。性機能の低下や肝機能への影響などが報告されているため、医師の管理下で行うことが重要です。
診察時には処方代以外に診察費用が必要となります(初診料1,100円・再診料500円)。必要に応じて適宜採血を行います(3,000~5,000円程度)。検診などの採血結果をお持ちの方は、持参してください。